起立性調節障害・夜尿症|滋賀県大津市の小児科、アレルギー科|たまたにこどもクリニックぜぜ

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起立性調節障害・夜尿症

起立性調節障害・夜尿症|滋賀県大津市の小児科、アレルギー科|たまたにこどもクリニックぜぜ

夜尿症

起立性障害

医学的には5歳以上で夜尿(おねしょ)が続く場合、夜尿症と診断されます。昼間に尿を漏らしてしまうのは昼間遺尿といってまた別の原因の可能性があります。夜尿症は7歳では10人に1人、10歳では20人に1人、15歳では100人に1人とそれほど珍しくありません。ほとんどは自然に治っていきますが、年齢が上がってくると自身の劣等感など心理的な悪影響が大きくなることがあり、ご家族だけでなく本人も治したいという気持ちが出てくればご相談ください。

治療はまず生活習慣の見直しから始めます。食事時間を規則正しくして朝食、昼食では水分をしっかり摂り、就寝する3時間前より水分を制限します。また便秘があれば便秘の治療も行います。生活習慣の見直しにより3割ほどの子どもで夜尿症が改善します。改善しない場合には次に薬物療法またはアラーム療法を行います。薬物療法はミニリンメルトという抗利尿ホルモン(尿を減らすホルモン)の眠前に内服し、効果不十分な場合は抗コリン薬などを使用することもあります。アラーム療法はパンツにセンサーをつけて尿で濡れるとアラームが鳴る訓練方法で、アラーム機器を購入またはレンタルしていただく必要があります。どちらの治療にしても治療は家族だけではなく本人のモチベーションが重要です。自然に治っていくことが多い病気なので様子を見るのも間違いではありません。

起立性調節障害

起立性調節障害は自律神経のバランスが乱れて不安定になる病気で、子どもの自律神経失調症とも言われます。体質が主な原因ですが思春期に症状が強くなり、また春から夏にかけて悪化することが多いです。症状は立ちくらみ、朝が起きにくい、午前中調子が悪い、腹痛や頭痛、乗り物酔いなどがあり、実は私(院長)も中学時代にこれらの症状で困っていました。怠けている、たるんでいる、仮病のように扱われることがありますが、精神的なものではありません(学校へ行きたくない気持ちはまた別に扱います)。治療はまず器質的疾患を除外するために血液検査などを実施し、次に起立試験(臥位と立位で血圧の変動を測定する)を実施し、問診と共に診断していきます。治療は生活指導と薬物療法があり、生活指導は水分と塩分を多めに摂る、朝に光を浴びる、また夜は元気なことが多く夜更かししがちになりますが、睡眠時間をしっかり確保するなどがあり、薬物療法はミドドリン塩酸塩(メトリジン)という薬を中心に、必要があれば漢方薬も使っていきます。長期にわたる治療が続きますが、高校生くらいから症状がおさまってくることが多いです。

反復性腹痛・過敏性腸症候群

反復性腹痛は4-5歳頃より見られ、かなり強めの腹痛がくり返し起こりますが、嘔吐や下痢はなくしばらくすると自然におさまり、その後は食欲もあり元気になります。痛みの原因は消化管の神経の過敏によるものと考えられており、もともとの性格や生活面のストレスやプレッシャーが痛みの誘因になることがしばしば見られます。診察や検査などで器質的な病気がないことを確認したうえで経過観察とします。治療は不安感や不快感を取ってあげることが重要で、ご家族がおなかをさすってあげることが有用なことがよくあります。

年長児になって腹痛に下痢や便秘症状が加わってくると、過敏性腸症候群という病気に移行していくことがしばしば見られます。トイレに長時間こもる、学校で何回もトイレに行くなどの症状が起こり、腹痛を中心としたタイプ、便秘になるタイプ、下痢を伴うタイプ、ガスがたまるタイプに分けられますが、病状が変わっていくことも多く、もともと几帳面な性格、不安やストレスが強いと悪化しやすいです。診断はまず潰瘍性大腸炎やクローン病などの腸の病気がないかを確認し、その後薬物療法と生活指導を行います。薬物は漢方薬も含め何種類かあり、いろいろ試しながら合う薬を探して治療していきます。

不登校

学校に行くのを嫌がる、または行けなくなることは珍しいことではありません。原因はさまざまで学校も家族も、そして本人でさえもどうしてそういう気持ちになるかはわからないことが多く、ほとんどの場合そこを追求しても解決することはありません。批判はあると思いますが、私(院長)はどうしても学校へ行きたくないのであれば、行きたくなる気持ちが出てくるまで学校へ行かなくても良いと考えています。ただ勉強は遅れない方が良いので(これも親の考え方ですが)、塾や通信教育、学校配布のプリントなど学校以外で勉強をする手段を確保して、勉強をする習慣はなくさない方がよいと思います。授業には参加できないが部活は参加できる、学校は行けないけど放課後友達とは遊べる、学校は行けないけど塾は行けるはどれもOKと思います。学校との打ち合わせは重要であり継続する必要がありますが、最終的には家とご家族が子どもの安全地帯となるようにしてあげてください。クリニックでできることは限られていますが、ご相談していただければいろいろお話しさせていただきます。